放射性セシウムに関するお問い合わせがありましたので、以下に簡単にお答えいたします。
Q.セシウムは半減まで30年かかるといわれているが、どうして体内では70日間で半減するのでしょうか?
A.放射性セシウム137は、ベータ線とガンマ線を出しながら、放射線を出さないバリウム137へと変化していきます。この半減期が約30年です。人体に入ったセシウムは、体から尿中に排泄されます。つまり体には蓄積されず、排泄されていくわけなのですが、そのとき体の中のセシウムの濃度が半分になるまでの期間が70日間なのです。つまり、放射線を出す半減期が変化するのではなく、体から排泄されて、影響が低くなることを示し、これを生物学的半減期と言っています。この意味からも、セシウムは体に蓄積されないことがわかります。セシウムの化学毒性は、栄養であるカリウムと同じくらいであることも知られています。