2011年8月21日日曜日

271 放射線とバナナ

バナナは、カリウムの多い(栄養価の高い)食物です。天然のカリウムのうち、放射線を出すカリウム40(半減期12億年)は、0.0117%。バナナに含まれるカリウム量から、バナナ中の自然放射能濃度を計算することができます。ところで、バナナ中の放射能濃度を基本とする単位を1バナナというそうです。これは、RadSafeという国際的な放射線防護(保健物理学)に関するメーリングリストでの議論から始まったみたいで、1バナナで、だいたい15ベクレルくらい。日本の栄養の本のデータを参考にすると、バナナ1本あたり10ベクレルくらいに。15ベクレル=1バナナは、アメリカのバナナが大きい(実際、スーパーで買うと日本のよりも大きいと思うことがよくあります)ことによるものと思われます。ということは、日本のバナナの放射能量は、2/3バナナということになります。バナナという単位は、原子力事故や核実験で放出される放射性物質による影響の程度を、普段の生活の中における自然放射性物質の摂取による影響と比較して、参考しやすくするというような意図があるようです。ちなみに、1バナナ=0.093マイクロシーベルトになります。