さて、放射線による被ばくには、2つあります。ひとつは、放射線を体の外から浴びる外部被ばく、もうひとつは、放射性物質を食べたり、飲んだりしたことによっておこる内部被ばくです。今、問題となっているヨウ素131の放射線量は、8日間で半分になります。それから、セシウム137は、30年で半分です。でも、からだに入ったものは、いつまでもからだの中にたまっている事はなく、セシウムだと60日くらいで、排泄されてしまうそうですので、数十年に渡って被ばくするという事はないのです。それから、被ばくを少なくするには、薄めるという事で、影響を小さくできます。
さて、日本では、放射線の影響について、一般公衆は、自然から来る放射線以外に浴びても大丈夫とする線量を1年間で、1000マイクロ(1ミリ)シーベルトとしています。でも、実際には、1年間、100000マイクロ(100ミリ)シーベルトでも問題は起こらないようです。でも、100ミリシーベルトを1日で浴びるというのはだめです。日光でも1日、海岸にいると、とんでもない日焼けをしますが、ほんの少しの日光浴を毎日しても問題がおきないのと同じです。そういう意味で、日本の基準は、年間合計で1ミリシーベルトとしているのだと思います。私達のように放射線の実験をする人は、年間20ミリシーベルトです。