平成23年3月11日に発生した東日本大震災。そして、福島第一原子力発電所事故による、放射性物質の大量漏出は、農業と漁業に甚大な被害をもたらし、私達の生活をも脅かしています。まもなく、1年になろうとしている時、福島では、濃度の高い放射性セシウムを含んだ稲が検出され、来年度においては作付け禁止という声も聞こえてきています。また、福島沖では漁業の再開がままならない状況であり、茨城県における漁業も、ほとんど魚が売れないという深刻な状況になっています。
1.福島では、作付け禁止とするのではなく、国が農家に日当を払って作付けを依頼し、1年をかけて、現場における放射性セシウムの推移に関する検証を行なうことをしてはいかがでしょうか。収穫したお米は、やはり、研究用に買い取るというようにすれば、農家も、農業を放棄せずにすむのだと思います。
2.漁業も同じです。船を出し、漁をするという日常を、まず取り戻してあげることが大切だと思います。そのためには、海洋生物における放射性セシウムの推移を研究するための漁を燃料費を出し、そして日当を払って協力をお願いするのがいいのではないでしょうか。捕れた魚は、国が買い上げ、検査をして、状況を日々調査することが大切だと思います。茨城県の漁師さんたちにもお願いして、協力してもらうことにより、年間を通して、海における放射性セシウムの推移をみることが可能となると思いますし、震災で変化した海底の地形について調べ、新たな魚のいる場所を知ることも可能となり、いつの日か、本当に海に戻るときの役に立つのではないかと思います。
まず、農家は、農業を、漁師さんたちは漁業をするということができるようにしてあげるのが、日本の食卓を支える農業と漁業の復興につながっていくのだと思います。