2011年9月15日木曜日

277 放射性セシウムの放射線と化学毒性

放射性セシウム137の毒性という言葉で、50%致死量(半分の人が死ぬ)が0.1ミリグラムということがいわれています。放射性セシウム137、0.1ミリグラムの放射能は、3億2千万ベクレルくらいですので、大人の経口摂取による実効線量係数(0.013マイクロシーベルト/時)を使うと、4.1シーベルトの被ばくということになります。約4シーベルトは、50%の人が放射線障害によって死亡する数値です。でも、この値は、それだけの放射線を浴びたときということですので、現在の食品からこのような高線量を摂取することは、まず、ありませんし、地表に降下した放射性セシウムがそのような高濃度の状態では存在していない状況です。ここで、注意が必要なのは、放射線による影響は、化学毒性とは異なるものであるということ、年齢ごとに異なる実効線量を計算してみることです。通常、私達の体には、放射性ではありませんが、数ミリグラムのセシウムが存在しています。セシウムの化学毒性は、栄養であるカリウムと同じくらいです。そして、セシウムは体には蓄積されずに、70日程度で、半分が排泄されるということ、5歳未満の子供は大人の5倍の早さで排泄されることも大切な知識です。