「放射性物質が、体の表面からしみ込むようなイメージがあるのですが・・・・」という御質問をうけました。放射性物質から出る放射線を浴びるという被ばくは、空間を越えても起こりますので、そのようなイメージをもたれるのかもしれません。でも、放射性物質とは、非放射性の安定同位体と化学的性質に違いがありませんから、体に対する化学的作用は、同じです(重さの違いでわずかに反応のスピードが変わったりしますが、放射性ということとは無関係です)。地球に存在するカリウムのうち、0,0117%が放射性です。カリウムは、海の水にも入っていますが、海水浴をしても、普通のカリウムが皮膚から染み込んでこないのと同じように、化学的性質がおなじである放射性カリウムが特別にしみこんでくることはないのです。それから、放射線を出す源(放射線源)である放射性物質が遠ざかると、被ばくしなくなります。