2012年1月3日火曜日

317 漁業と放射線

縁があり、年末というか、年始のテレビ朝日の「朝まで生テレビ」にパネリストの一人として、出演させていただく機会をいただきました。私としては、茨城県を初めとして、岩手、宮城、山形、福島の農家、漁業の方々の思いと、消費者との放射線計測の取組みを頭に思い浮かべながら、着席しました。
 番組が始まり、ほどなく漁業の問題について、意見を求められました。福島第一原子力発電所事故は、まだまだ予断を許す状況ではなく、漁を許されない中での漁師さんたちにどのように御答えしたらいいかと考えていたところに、政府のお金で漁業をしているものの一つに、調査捕鯨というのがあると思い出しました。それから、あるところで、海の上で放射線を測ることを頼まれて行なったことがあるのですが、海の上は、まるで鉛の遮へい体の中にいるように、放射線量が低いことを経験していました。確かに、海底の放射性物質の問題はあるかもしれないが、今は、ほとんどフォールアウトはない状態、もしかしたら、海の上は、例え、20km圏内でも線量は低いかもしれないと思いました。それだったら、20km圏外で、調査漁業をしていただき、その魚を政府が買い上げ、計測を行なうことがいいのではと思った次第です。漁師さん達も、地震や津波で変動した海底の様子をいち早く知り、将来における漁の準備をすることができるのではと考えたのです。浅はかな知恵かもしれませんが、なによりも、いちばんよく知っているのは漁師さん達です。漁師さんたちの経験と意見やアイデアに耳を傾けながら、魚、海水、海底土を調べることが大切なのではと思いました次第です。