生産者、流通業、自治体、いろいろなところで、より多く安心と信頼を得ようと、食品中における放射性セシウム濃度の自主基準値が設定されたりしています。国の基準値は、基本的に、肉、野菜、魚とかで、100ベクレル/kgです。国の基準値よりも低い自主基準値を達成するためには、単純に食材だけを検査するのではなく、より市民の食生活に即した計測をした方がいいのではないでしょうか。給食丸ごと検査というのもありますが、これは、口に入る直前で検査をするという考えです。食材の中には、食材そのものを計測すると国の基準値ギリギリだったり、自主基準値を数十ベクレル/kg越えていたりすることがありますが、調理をすると減少してしまうものも少なからずあると思います。ベラルーシの報告書を見ると、肉を塩漬けにすると、相当量の放射性セシウム濃度が低くなることが紹介されています。北欧のある国の政府は、チェルノブイリ事故のときに、ある程度汚染された食品でも食べることにしたようです。自主基準値を設けて、流通段階での信頼を確保する意味も理解できます。これだけ、検査装置が導入されている状況ですので、さらに踏み込んで、魚であったら煮付けや、塩焼き、お刺身でどうなるかということを調べてもいいのではないでしょうか。食の安全が守られるのは、当然のことですが、食文化をどのように守っていくかも考える必要があるのではと思います。